トルコでの企業
2011 年 2 月 14 日、官報にて、トルコの商品法コード番号 6102 (The New Turkish Commercial Code (「新 TCC」)) が発表された。この新 TCC の規定および トルコ商品法コード番号 6103 (「新 TCC の有効性に関するコード」)の効果と普及の法の規定において、新コードは、2012 年 7月 1日に有効となる。
新 TCC の主要目的は、国際的標準に見合うコーポレート・ガバナンス・アプローチの構築である。具体的な内容としては、業務管理の透明化、EU 規定およびEU加盟プロセスでのトルコのビジネス環境との提携である。
新 TCC における主要改正の要点を次に示す。
株式所有の構造
新 TCC は、一の株主による株式会社 (A.Ş.) および有限責任会社 (Ltd. Şti.) の設立を許可する。
従来の規定において、株式会社の設立には、最低 5 人の株主が必要であり、一方、有限責任会社の設立には、2 人のパートナーが必要であった。
よって、新 TCC は、少数派株主を、従来の TCC による最低株主数条件に準拠させ、サポートするため、国外会社の拘束を解くものである。以前に設立された会社についての株は、現在では、一人で所有することが可能である。 |
取締役会*
新 TCC では、EU 規定に従い、取締役会は、従来の規定であった最低 3 人のメンバーではなく、1 人のみでも認められるようになった。これは、国境を越えての取締役会の負担を軽減し、国外投資家により多くのビジネスチャンスを与えることになる。
新 TCC は、取締役員の実際の出席を必須とせず、電気的環境での取締役会を許可し、決議は電子署名により承認することも可能である。これらの改正により、新 TCC は、国外会社にする不必要な旅費を軽減することが可能になる。
さらに、法人は取締役として任命されることが許可される。これは、国外株主が、取締役の変更のための法的文書や株式総会などの多くの形式的な事務作業の必要性をカットすることが可能である。法人により権利が与えられたとき、場合に応じ、異なる代表者を取締役として任命することが可能である。
取締役が株主でなくてはならいという必要性も廃止されている。新 TCC では、いかなる独立した個人でも取締役になることが可能である。これは、株主とは別で行動でき、コーポレート・ガバナンスの向上が可能となり、より優秀な取締役を確保することが可能である。 |
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* 株式会社 (A.Ş.) に従った規定に一致するもの
登記資本システム
新 TCC は、非公開会社に登記資本システムを導入する機会を与える。よって、非公開株式会社が、登記資本システムの導入で柔軟な資本の増加というチャンスから利益を生むことが可能となる。これは、国外会社にとって、書類手続きや旅費を削減すると同時に、資本を増加させるための利点といえる。
知的所有権
知的所有権は、資本と同種として提供されれる。資本と同種として資産を提供するために、それら資産は、譲渡可能であり、現金査定が可能である必要がある。
越権行為
「企業が、その企業の力の範囲を超える契約を結ぶ場合、その契約は非合法となる。」と、従来の TCC の原則として述べられている。これは、2012年 6月 1日に廃止された。よって、各会社の定款で規定されているビジネス・エリア外で会社取引を行うことが可能となる。
トルコでのビジネス設立
トルコの規制環境は、ビジネス事業に非常に親切な環境であるといえる。国籍、場所、居住地に関係なく、事業を立ち上げることが可能である。
1日での会社の設立
必要書類を関連商取引登記所に申請することで、1日のみで会社を設立することが可能である。商品取引登録により、法人としてのステータスを受け取ることが可能である。創立者が定格において株式会社を設立する意図を宣言すれば、会社創立が設立する。なお、この定款は法律に従い、公正証書の署名をもってして、無条件に全資本金を支払うことに同意・断言するもとで発行されるものとする。
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会社の種類
社団法人
- 株式会社 (A.Ş.)
- 有限責任会社 (Ltd. Şti.)
- 合資会社
- 共同会社
- 協力会社
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株式会社
株主の負債と株とに分けられる会社の株式資本は、株主より発行資本に限定され、支払われる。最低でも株主 1人 (実在の人物または法人)および 50,000 TRY 資本金が必須となっている。その場合、会社は総会および取締役会を含む必要がある。
有限責任会社
最低 1人の株主 (実在する自分または法人) で設立された会社および株主の負債は、発行資本に限り、株主により支払われる。最小資本金の 10,000 TRY が必須である。
合資会社
合資会社は、商号を使用して営利事業を行うために設立された会社である。株主 (出資者) の責任は支払う資本によって制限され、一部の株主については、責任制限はない。法人は必ず出資者になり、最低資本金は必要とされない。株主の権利と義務は定款に明示される。
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合名会社
合名会社は、商号を使用して営利事業を行うために設立された会社であり、株主の責任が支払う資本によって制限されることなく、低資本金は必要とされません。義務として、株主になり得るのは実在人物のみとし、株主の権利と義務は定款に明示される。
会社設立の手続き
公証された定款 3 部 (原本 1 部) を用意し、公証の日付より 15 日以内に商取引登録所に以下の書類を提出して申請を行うこと。
会社設立に関する書類
- 保証書(商業登記規則24条)
- 会社定款で設立者により承認された登記資本金を構成するすべての株式を示す認証および公証された署名を含む会社定款
- 署名済みの申請書
- 株式資本の振込みを確認する銀行からの証明書
- 国営銀行またはトルコ共和国中央銀行で資本金の 0.04% が公正取引機構宛てに振り込まれたことを示す領収書
- 関連機関まはた正式な機関により発行された許可または証明書
- 会社を代表し管理する権限を持つ者の公証された署名の写し
- 商取引登記所により確認され承認された貿易名を示す申請番号
- 会社設立申請書 (写し3通)
- 代表パートナーの居住証明書
- 外国法人が株主である場合、公証された旅券の翻訳。外国株主が法的主体である場合、所轄官庁が発行する、アポスティーユが付与され、公証された登記書類の翻訳。
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